書評「リーダブルコード」

こんにちは、萩田です。
今回は「リーダブルコード」という書籍を紹介します。
これは2012年に発売された歴史のある本ですが、普遍的なことが書かれたおすすめの本です!
プログラムの書き方に困ったとき、コーディングルールを定めるとき、プログラムのレビューをするときなどに、ひとつの基準として大いに参考になります。
例えば、以下のようなことについて言及されています。
本書では、複雑な処理をコンパクトにして、なんでも1行にしてしまうことの危険性(可読性の低下)を指摘しています。
ワンライナーはスマートで一見知的に見えますが、あとから読むと理解しがたい場合があります。
『適度に分解して複数行で書く』ことで、あとから読んだときにスムーズに理解できるコードになります。
当社でも、過度に凝縮されたコードより、『風通しのよい見やすいコード』を推奨しています!
本書では、条件式を記載する順番を工夫して可読性を高めよう、ということが書かれています。
例えば以下のようなケース。
if (i == 0) {
// 真の処理
} else {
// 偽の処理
}
これに対して、以下のようなケース。
if (i != 0) {
// 偽の処理
} else {
// 真の処理
}
こちらを比較すると、前者の方が直観的に理解しやすいのでは、ということが書かれています。
否定や、肯定以外の処理について脳内デバッグするとき、やはり思考の負荷がかかってくるものです。こういったちょっとした配慮をおこなうことで、プログラムを見やすくできます。
当たり前のことかもしれませんが、適切なコメントを書く、ということもプログラミングの重要な要素です。
特に本書では、「簡潔で情報密度が高いコメント」を推奨しています。
実際の業務においても、処理の内容を適度に抽象化した、瞬時に理解しやすいコメントを書くことで、保守性と可読性を高めることができます。
また、人間の記憶力はあてにならないので、自分自身が1年前に書いたコードも、自分で理解できなくなってくる場合があります。
すくなくとも、1年後の自分が処理について思い出せるようなコメントを書くようにしましょう。
今回は、「リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice) 単行本(ソフトカバー)」についてご紹介しました。
初心者の方も、シニアの方も、未読の方はぜひ一読すると参考になると思います。